YouTubeやTikTokなどを利用する人が年々増加してきていますが、それに伴って動画編集はすっかり身近な職業になりました。
個人でも動画編集を簡単に行えるようになってきていますが、クオリティにこだわる場合、プロの手を借りたいという人も増えてきています。そんなことから、動画編集は人気の仕事です。
実際、動画編集は未経験からでもスキルを習得しやすいので、副業やフリーランス独立で収入を稼ぎやすくなります。
しかし、そうは言っても動画編集で稼ぐ人がどんどん増えていると、「自分もやってみよう」と思う人が増える反面、
「動画編集ってもう稼げないのでは…」
「動画編集で稼いでいる人って本当にいるの?」
と不安や疑問を持つ人も多くなることでしょう。
それでも、稼げない理由や稼ぐ人の特徴を知ることで、動画編集で稼げるようになることはまだまだ可能なのです。
この記事では、動画編集で副業したり、フリーランスや個人事業主としての独立を考えていたりする人に向けて、動画編集で稼げない理由や稼ぐ人の特徴を紹介していきたいと思います。
「動画編集はもう稼げない」と言われる背景・理由
「動画編集はもう稼げない」と言われていますが、理由がないのにそんな噂が広がることはありません。そのような噂が広まるのには、背景や理由があるのです。
動画編集に参入する人が増えすぎてライバルが多いため
動画編集がもう稼げないと言われる理由は、
「動画編集の仕事の数に対して、動画編集者の数が多くなってきているのでは…」
という声があるからです。
たしかに動画市場は持続的に成長してきています。そして、今後も大きな成長が予測されています。
動画編集を簡単に行えるアプリやソフトが登場したことで、動画編集が気軽になり、副業として取り組む人も増えてきています。単価も比較的リーズナブルになってきていることから、発注者側もより気軽にオーダーをかけるようにもなっています。
この状況をみて、「動画編集はレッドオーシャン」という意見を言う人が表れてきているのです。
これが、「動画編集はもう稼げない…」「動画編集の副業を始めるには遅い…」というネガティブな意見に結びついてしまうのです。
安価な報酬でも受注する人が増えて単価が下がっているため
動画編集がもう稼げないと言われる理由は、安価な案件でも受注する人が増えてきていて、単価が下がってきているからです。
案件の単価が下がると、こなす動画編集の数は変わらないのに、得られる報酬が少なくなってしまいます。
副業などで動画編集を行う場合、お小遣い稼ぎ感覚の人もいます。仕事を依頼するクライアントも、安く請け負ってくれる人がいれば、そちらに依頼します。
そのように安価で動画編集を請け負う人が増えると、真剣に稼ぎたい人に仕事がまわってこなくなります。さらに、仕事を受けようとする人が増えるほど、より安く仕事を受ける人も増えてくるため、単価はだんだん低くなってしまうのです。
簡単に編集できるソフトが増えて外注のメリットが少なくなったため
動画編集がもう稼げないと言われる理由は、簡単に動画を編集できるソフトが増えたからです。
企業や動画配信者が自分自身で動画編集を簡単に行えるようになってしまったので、動画編集を外注するメリットが少なくなってしまいました。
今までは導入するにもコストが高かったり、導入しても操作が難しかったりするソフトがほとんどでした。しかし、IT技術の発展によって、動画編集ソフトは進化を遂げ、誰でも簡単にプロ並みの編集ができるようになりました。
そのため、今まで動画編集を外注していた企業が、自社内で作業を完結できるようになり、外注の案件が減少してしまったのです。
動画編集で稼げない人の特徴5選
本来は稼げるはずの動画編集で、稼げない人には共通の特徴があります。
- 特徴1:編集スキルが低くてアウトプットの品質が高くない
- 特徴2:生産性が低くて案件数を多くこなせない
- 特徴3:情報感度が低くてトレンドをキャッチしたアウトプットが出せない
- 特徴4:営業力が低くてお客さんをつかまえることができない
- 特徴5:コミュニケーション能力が低くてレスポンスの速度・質が低い
以下、順番に解説します。
特徴1:編集スキルが低くてアウトプットの品質が高くない
動画編集で稼げない人は、編集スキルが低いです。当然ながらアウトプットの品質が低くなります。
依頼者は、編集スキルの高い動画編集者に仕事を依頼したいのは言わずもがなです。
すると、編集スキルの低い動画編集者は受注を受けることができず、稼げなくなるのです。
また、クライアントと動画編集者が認識しているレベルに差が出ている状態が、いまの動画編集市場で起きています。これに気づかないと、いつまで経っても稼ぐことができません。
特徴2:生産性が低くて案件数を多くこなせない
動画編集で稼げない人は、生産性が低いです。案件数をこなせなくなるので稼げなくなります。
youtubeなどの動画編集は案件数は多いですが、1案件当たりの単価は低くなります。簡単なものだと、1案件当たり5,000円程度が相場などと言われています。この金額の場合、1ヶ月に4件しかできない人と、1ヶ月に20件できる人では、当然収入の金額は大きく変わります。
動画の経験が浅い段階だと、編集作業やクライアントとのやり取りに慣れていないので、こなせる案件の数が少なくなります。この段階では、一定額は稼げるものの、作業にかけた時間の割に「稼げなかった」と感じがちです。
慣れていけば生産性が高くなって稼げるようになります。しかし、生産性を上げていく努力をしないでずっとそのままだと、生産性は低いままで稼げるようになりません。
特徴3:情報感度が低くてトレンドをキャッチしたアウトプットが出せない
動画編集で稼げない人は、情報感度が低いです。トレンドをキャッチしたアウトプットができなくなります。
時代の最先端を行くyouTubeなどでは、新しいトレンドが常に表れてきています。短いスパンで目まぐるしく変わっていく新しいトレンドを踏まえた動画編集ができないと、案件を獲得することができません。
トレンドをキャッチするためには、情報感度が高いことが必要になり、常に情報をキャッチするアンテナを高くしている必要が生じます。
特徴4:営業力が低くてお客さんをつかまえることができない
動画編集で稼げない人は、営業力が低いです。すると、お客さんをつかまえることができないので収入が少なくなります。
クライアントに営業することは、動画編集初心者にとって、ハードルが高いことでしょう。自分のスキルに自信がない場合は、自分を売り込むことを遠慮してしまい、稼ぎづらくなります。
しかし、待っていても仕事は舞い込んできません。積極的に営業をして、案件を獲得することが必要です。初心者のうちは、成約率は低いかもしれません。しかし、ダメもとでも、どんどん営業の数を増やして、獲得数を多くしていきましょう。
特徴5:コミュニケーション能力が低くてレスポンスの速度・質が低い
動画編集で稼げない人は、コミュニケーション能力が低いです。さらに、レスポンスの速度が遅くて、質が低かったりすると、救いようがなくなります。
動画の編集にコミュニケーション能力は必要ないと思われがちです。しかし、編集する内容に関してのすり合わせを行う必要があります。
さらに、相手を不快にさせてしまうコミュニケーションしかできない場合は、受注をすることすらできません。
副業や独立を考えている社会人の場合、最低限のコミュニケーションスキルは、ほとんどの人に身についているでしょう。しかし、自分のコミュニケーション能力に不安がある場合は、早めに改善する必要があります。
このように稼げない人には共通の特徴がありますが、ほかにも大きな特徴があります。動画編集を「動画編集スクール」ではなく「独学」で始めたということです。
動画編集スクールでは、副業で働くために必要なことを教えてくれますが、本やYouTubeなどの映像で「独学」した人は、それらを学習することができていないのです。
動画編集で稼いでいる人の特徴5選
動画編集で稼げない人に共通の特徴があるように、動画編集で稼いでいる人にも、共通の特徴があります。
特徴1:学習を継続的に行ってスキルを磨き続けている
動画編集で稼いでいる人は、学習を継続的に行って、自分のスキルを磨き続けています。
動画編集はプログラミングなどに比べると、比較的簡単にスキルを身に着けることができます。ですから、基本の操作方法を身につけてしまえば、動画編集の仕事を行うことができてしまいます。
しかし、学習を継続的に行ってスキルと磨けば、動画編集で行える仕事の種類が増えて、収入アップにつながります。さらに、日々進化する動画編集のトレンドをつかめれば、クライアントから重宝され、高単価の案件を受注できるようになります。
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特徴2:ポートフォリオを作り込んでいる
動画編集で稼いでいる人は、ポートフォリオを作り込んで、アウトプットへの信頼度を高めています。
「ポートフォリオ」とは、自分の実績や制作物を載せた名刺代わりの作品集のようなものです。クライアントに提出することで、スキルや実績を証明でき、信頼性などを高められます。
力を入れたポートフォリオで、クライアントに信頼性を高められると、高単価の案件を受注しやすくなります。
ポートフォリオを作る際には、ポートフォリオサイト作成ソフトを使用することがおすすめになります。Adobe社の製品には、ポートフォリオを作るのに適したソフトがたくさんあります。
それらのソフトを使用して、高品質のポートフォリオを作り、高額案件を獲得しましょう。
特徴3:言われたことだけこなすのではなくて自発的な提案力がある
動画編集で稼いでいる人は、自発的な提案力があります。言われたことだけをこなすのではなく、一緒になってよりよい動画を作りたいという気持ちが評価されます。
動画編集の依頼を受けた際には、クライアントからの要望に従って作業を行う必要があります。その要望の内容に沿った作業を行うことは、依頼を受けた身としては当然になります。
しかし、その内容を踏まえた上で、もっとよくできるような提案をすることは、クライアントから歓迎される場合が多いです。
動画編集を行う人の中には、作業と割り切っている人が多かったり、提案することを遠慮している人も多かったりします。ですから、このような提案は、クライアントから高評価の対象になります。
特徴4:受注の仕方や単価交渉を工夫している
動画編集で稼いでいる人は、受注の仕方や単価交渉を工夫しています。
仕事を受ける多くの人が注目するのは単価です。長い時間の動画の場合は、単価が比較的高額になります。
しかし、この案件が稼ぐことに繋がるかと言えば、そうでもないのです。長い動画でも、編集する項目が多かったり、条件が細かかったりすると、時間が長くかかり効率が悪くなります。反対に、短い時間で低価格な案件でも、数をこなすことで稼ぐことに直結します。
稼いでいる人は、このように受注の仕方を工夫することで、収入を増やしています。
特徴5:レスポンスがよくて一緒に仕事をしたいと感じさせている
動画編集で稼いでいる人は、レスポンスがよい場合が多いです。レスポンスがよいとクライアントからの信頼が高くなり、好条件の案件を獲得しやすくなります。
すべての仕事に当てはまりますが、返事の必要がある場合にしか、クライアントは連絡をしてきません。そのようなときに、レスポンスが悪かったら、クライアントからの信頼を失いかねません。
また、修正などの依頼に対しても反応がよければ、また依頼したいと思われるものです。
あくまでも、常にクライアントの求めていることを考えて行動する「クライアントファースト」を意識して、クライアントから一緒に仕事をしたいと思われることが重要になってきます。
動画編集はまだ稼げる分野である証拠
動画編集で稼げる人や稼げない人の特徴について説明してきましたが、動画編集の分野自体はまだ稼げるものであります。そう言えるには、つぎのような証拠があるからです。
動画市場はますます拡大している
動画編集で稼げない人がいますが、それはその人のやり方によるものが大きくなります。
現在の日本の産業は、成長が止まった「成熟産業」か、衰退が進む「衰退産業」が多くを占めています。しかし、動画市場は数年間で200%以上の成長が予測されている産業になります。
そのような追い風の産業である動画市場は、現代においても拡大していますし、これからもますますの拡大が予想されています。
動画編集分野で稼ぐためには自分に合ったポジショニングが重要
動画編集の市場が安泰だと言っても、自分に合ったポジショニングを行わないと、安定して稼ぐことは難しくなります。
クリエイターとして実務を磨きこんで高単価なクライアントワークをおこなう
動画編集分野で稼ぐためには、高単価なクライアントワークを行えるというポジションを獲得しましょう。
「この人に任せておけば大丈夫」というポジショニングを行えれば、クライアントの方から、高単価の案件を提案してくれるようになります。そのようなポジショニングを実現するためには、クライアントファーストの仕事を積み重ねていくことが必要になります。
自分の商品やサービスを作って外販する
動画編集分野で稼ぐためには、自分の商品やサービスを作って外販しましょう。
動画編集の案件は待っていても、獲得できるものではありません。自分自身にしか行えない商品やサービスを作って、積極的に外販してみましょう。
副業であったとしても「ここでしかない商品やサービス」を作り上げて、上手に販売できれば、高収入を得ることが可能になります。
ディレクター・マネジメントポジションに立ってクリエイターを統括する
デザインなどの分野において、トップの地位といえば、「ディレクター」になります。
ディレクターとしてマネジメントポジションに立ってクリエイターを統括できれば、マネジメントの収入を得ることができます。
自分ひとりで動画編集を行っても1馬力なので、得られる収入には限界があります。しかし、多数のクリエイターを統括できれば、馬力は無限大になり、予想もつかないような高収入を得ることが可能になります。
動画編集を副業として始める場合の収入相場
動画編集を副業として始める場合、収入の相場について知っておくことが重要になります。
動画編集の単価の決め方には、大きく分けて「1本単位の出来高制」と「時間単位」があります。
1本単位の出来高制
「動画1分間あたり〇〇円」といった設定がされていて、動画の長さに応じて料金が決まります。動画の長さで料金が決定するので、編集にかかった時間は料金には反映しません。そのため、発注者にとっては、契約時から支払い金額が確定するので安心できます。
1本単位の出来高制のばあいは、作業時間を拘束されることもないので、在宅で作業ができて、受注する側にもメリットがあります。
時間単位
時間単位の時給制は「作業1時間あたり〇〇円」というように料金が決まっていて、動画編集にかかった時間分だけの収入がある仕組みです。
作業時間を管理する必要があるため、動画編集者はアルバイトなどの形態で雇われて、職場に出勤して作業することになります。
依頼する方としては、1時間あたりの作業量が多い動画編集者を雇った方が効率的になります。
動画編集の収入相場
動画編集の単価の決め方には2つの種類がありましたが、どちらの方法でも得られる収入は仕事内容やスキルで大きく変わってきます。
例えばyouTubeの動画編集を行う場合、短めの1本ならば、3,000〜15,000円が相場になります。かなり、料金の幅が大きくなるのは、行う作業にはいろいろな種類があるからです。
「カット」「テロップ入れ」などの最低限必要なものから、「効果音入れ」「BGM入れ」「アニメーション入れ」「エフェクト入れ」など、できる作業が増えれば増えるほど、収入が多くなってきます。
初心者~中級者は動画編集スクールや通信講座で基礎固めがオススメ
他のIT系の仕事に比べて、動画編集は未経験からでもスキルを習得しやすくなっています。ですから、ネットや書籍を使った独学でスキルを学ぶことが可能です。
しかし、初心者~中級者は動画編集スクールや通信講座で基礎を固めることがオススメになります。
動画編集スクールや通信講座では、現役動画クリエイターによる実践的な指導を受けられます。これらの指導をうけることで、現場で活躍できるスキルが効率的に身につくので、卒業後はすぐに案件を獲得することが可能になります。
また、動画編集スクールの場合、案件獲得サポートが充実しているスクールもあります。案件獲得の方法や単価アップ交渉のノウハウが学べたりします。さらに、副業案件紹介をしてくれるスクールもあるため、初心者でも安心して稼げるようになります。
まとめ|動画編集はやり方と心構えでまだまだ稼ぐ余地がある
今回は、動画編集で稼げない理由や稼ぐ人の特徴についてご説明してきましたが、お分かりいただけましたでしょうか。
現在主流になっているyouTubeやTikTokが衰退したとしても、テレビ離れしているという現代人が増えてきている限り、動画編集市場はますます拡大していくことに間違いがありません。
稼げないと言われて動画編集への参入を諦めることは、もったいないことです。動画編集スクール等を活用し、動画編集のスキルを身につけたら、さっそく動画編集の仕事に参入してみましょう。