マーケティング職はビジネス部門における花形です。「いつかはマーケティング部門に!」と考えている方も少なくないです。
しかし、実務経験や資格がなければマーケティング職に就くことが難しいように感じます。
結論、資格や実務経験がなくてもWebマーケティングの仕事に就くことはできます。
とはいえ、実務経験がない方・転職したい方・キャリアアップを目指す方にはWebマーケティング資格の取得がおすすめです。
本記事ではWebマーケティングの資格を取得する必要性やメリット・デメリット、おすすめのWebマーケティング資格を紹介します。
資格の種類によって必要な知識や難易度などは違うため、あなたの目的に合ったWebマーケティングの資格取得を目指しましょう。
資格取得よりも大事なのは実務経験!それなのに資格を取得する必要があるのはなぜ?
資格がなくてもWebマーケターとして活躍することは可能です。
勘違いを避けるために強調したいのですが、重要なのは資格よりも実務経験・実務における成果創出です。
未経験の人が実務経験を積むためには、就業先に「ポテンシャルがある」「学ぶ意欲がある」と感じてもらう必要があります。そのサポート材料として資格取得は有効な手段です。
資格を取得をすることで、最低限の基礎知識があることを客観的に証明できます。また、学習の過程で体系的な知識習得ができる点も見逃せません。
以上のことから、Webマーケティング資格の取得はキャリアアップや実務未経験者の転職などに役立つといえます。
既にデジタル領域においてマーケターとして働いている方にとっても、知識の抜け漏れ確認・自分の弱点の洗い出しなどで活用可能です。
Webマーケティングの資格を取得するメリット
Webマーケティングの資格を取得すると、以下のようなメリットがあります。
- 体系的な知識習得につながる
- 基礎知識があることを客観的に証明できる
- 会社員としての転職活動や、フリーランスでの案件獲得に有利になる
体系的な知識習得につながる
Webマーケティングの領域かどうかかかわらず、資格取得をする大きなメリットのひとつに「体系的な知識取得」が挙げられます。
特に初心者にとっては、ゼロ→イチでの土台作りにもってこいの方法です。
既にデジタルマーケターとして働いている方にとっては、わざわざ資格を取得するメリットがないと思うかもしれません。しかし、本当に体系的に知識習得ができていると自信をもって言えますか?
実際には普段なじみのある領域の狭い知識しか持ち合わせていなかった、というケースは少なくありません。資格取得にむけて勉強をすることで、幅広いマーケティング知識を、網羅的に身につけることが可能です。
資格試験によっては、特定分野に特化したものもあるので、専門性をより高めたい方はそういったタイプを受験することをオススメします。
基礎知識があることを客観的に証明できる
Webマーケティングの資格を取得することで、最低限の基礎知識を習得できていることを証明できます。
いくら自分で「基礎はできている!」と声高に表明しても、それを裏付ける材料がなければ信用を得ることはできません。未経験者や初心者ならなおさらハードルが上がります。
資格を取って「○○さんはWebマーケティングに詳しい」と認識されれば、社内での異動希望が叶いやすくなったり、転職活動を有利に進めることができたりと、プラスに作用することが多いのです。
一度実務経験が積める場所に入れさえすれば、あとは実践あるのみです。
会社員としての転職活動や、フリーランスでの案件獲得に有利になる
特にマーケターとしての実績がない方にとっては、Webマーケティング知識の高さを証明する手段は保有している資格だけです。
そのため、Webマーケティングの資格を持っていれば、転職時に採用される確率が上がるといえます。
また資格を保有しているWebマーケターは、スキルを持っていることが分かりやすいため、顧客からの信用が得やすいです。特にフリーランスとして活動している人の場合は、ポートフォリオ提出が難しいケースも少なくありません。
それゆえに、資格を持っていることが案件の獲得に有利に働きます。
Webマーケティングの資格を取得するデメリット
Webマーケティングの資格を取得したからといって必ずしもWebマーケターとして就職・転職ができるわけではありません。
実際に資格を取得しただけで満足してしまう方もいます。しかし、実務で生かせるようになって初めて、取得した資格が価値のあるものになります。
つまり「資格を取ること」は通過点でしかなく、「取得した資格を実務で活かすこと」が最終的な目標です。
Webマーケターとして活躍できることを目標に資格取得を目指しましょう。
おすすめのWebマーケティング資格・検定5選
ここでは、おすすめのWebマーケティング資格をご紹介していきます。
試験の概要や難易度にも触れているので、あなたに合った資格を選ぶために参考にしてみてください。
- 未経験でも挑戦しやすい資格「ネットマーケティング検定」
- Webマーケティングの基礎知識を得られる「マーケティング・ビジネス実務検定」
- 即実践できるWebマーケティングスキルを得られる「IMA検定」
- データ分析・解析の知識を得られる「ウェブ解析士」
- 広告に関する知識を高められる「Google AdWords認定資格」
ネットマーケティング検定|未経験でも挑戦しやすいのが魅力的
ネットマーケティング検定は、インターネットビジネスに携わるあらゆる業種・職種の方を対象とした検定です。
マーケティングの基礎的な知識を問われる問題と、実際の業務進行のシチュエーションを想定した問題が出題されます。
合格するためには、ネットマーケティングに関する幅広い分野の知識を整理して学習する必要があります。
合格率が85%以上と難易度が低いため、Webマーケティング未経験の方でも挑戦しやすいといえるでしょう。
なお試験は、全国で一斉に実施されるリモートWebテスト形式なので、自宅からでも受検可能です。
検定科目 | ネットマーケティング検定 |
主催 | 株式会社サーティファイ |
試験日 | 年2回 |
問題形式 | 4択問題 |
試験時間 | 80分 |
受検料 | 6,000円(税込) |
難易度 | 初心者~(合格率:85.9%) |
マーケティング・ビジネス実務検定|Webマーケティングの基礎知識を得られる
マーケティング・ビジネス実務検定は、マーケティング理論と実務知識・事例の習得を目的とした試験です。
試験は実際の業務の場面を想定した難易度が高い順にA級・B級・C級のレベルに分かれています。
そのため自分のレベルに合わせた級からスタートして、マーケティング知識を段階的に習得することが可能です。
各試験はマーケティング知識を問う問題と事例に関する問題で構成されており、問題形式や合格基準点は級によって異なります。
受検資格は特に設けていませんが、Webマーケティング未経験の方は、基礎レベルのC級からスタートするとよいでしょう。
オフィシャルテキストや対策講座などを活用して学習に取り組んで下さい。
検定科目 | マーケティングビジネス実務検定A級:戦略立案、意思決定ができるレベルB級:業務の運営ができる応用レベルC級:定型業務をこなせるレベル |
主催 | 国際実務マーケティング協会 |
試験日 | 年4回 |
問題形式 | 選択式、短文記述式など |
試験時間 | A級:合計190分B級:合計165分C級:合計135分 |
受検料 | A級:12,760円(税込)B級:7,480円(税込)C級:6,270円(税込)A級、B級併願:20,240円(税込)B級、C級併願:13,750円(税込) |
難易度 | 級によって異なるA級:管理職レベルB級:応用レベルC級:基礎・初心者レベル |
IMA検定|即実践できるWebマーケティングスキルを得られる
IMA検定は実践的なWebマーケティングのスキルを有していることを証明できる検定です。
Webマーケティング実務者の経験を元に実務に必要なスキルやノウハウの全体が学べるカリキュラムになっています。
また知識を暗記するよりも検索できる能力を重視しているため、認定試験時は教材やインターネット検索を利用した回答が可能です。
検定にはStandardコースとProfessionalコースの2つのレベルが用意されています。
どちらにコースも、eラーニングの受講と認定試験の合格によりIMA検定資格保有者として認定されます。
なお、ProfessionalコースへのエントリーはStandardコースに合格した方限定です。
検定科目 | StandardコースProfessionalコース |
主催 | クラウドマネージメント協会 |
試験日 | 年12回開講 |
問題形式 | 過去問非公開 |
試験時間 | Standardコース:講義11回、課題添削1回、認定試験Professionalコース:講義3回、レポート演習1回、認定試験 |
受検料 | 19,800円(税込) |
難易度 | 初心者~ |
ウェブ解析士|データ分析・解析の知識を得られる
ウェブ解析士とは、ウェブ解析のスキルを用いたデジタルマーケティングによって、事業を成功に導く人材を指します。
ウェブ解析士の資格を取得するためには、最初にテキストの購入が必要です。次に任意の認定講座を受講します。
そして試験に合格したあとで認定レポートを提出すると、ウェブ解析士として認定される流れです。
またウェブ解析士の認定を受けるまでの平均的な学習時間は、ウェブ業界未経験者の場合で40時間~60時間程度とされています。
なおウェブ解析士の資格取得後でなければ、上級ウェブ解析士の試験は受けられません。
さらにウェブ解析士マスターの資格に挑戦するには、上級ウェブ解析士の資格が必須です。
検定科目 | ウェブ解析士上級ウェブ解析士ウェブ解析士マスター |
主催 | 一般社団法人ウェブ解析士協会 |
試験日 | 随時開催 |
問題形式 | ウェブ解析士の場合:4択問題 |
試験時間 | ウェブ解析士の場合:60分 |
受検料 | ウェブ解析士:認定講座あり33,000円(税込)、認定講座なし22,000円(税込)上級ウェブ解析士:88,000円(税込)ウェブ解析士マスター:110,000円(税込)~ ※コースにより異なる |
難易度 | ウェブ解析士の合格率:57%上級ウェブ解析士の合格率:68%ウェブ解析士マスターの合格率:14% |
Google AdWords認定資格|広告に関する知識を高められる
Google AdWordsとは、Web広告の出稿や効果測定などができるツールです。
Google AdWords認定資格は分野ごとに分かれており、Google AdWordsの基礎知識や効果的な運用方法などが学べます。
各分野の理解度テストで80%の正答率に到達すれば、資格が認定されます。また各試験は、Googleのスキルショップアカウントを作成すれば、無料で受検可能です。
万が一不合格になってしまった場合でも翌日から再試験が受けられるので、未経験者も挑戦しやすいでしょう。
なお、各資格の有効期限は1年間です。更新制度がないので、資格を維持するには再度受検する必要があります。
検定科目 | Google AdWords検索広告認定資格Google AdWordsディスプレイ広告認定資格Google AdWords動画広告認定資格ショッピング広告認定資格Google AdWords「アプリ広告」認定資格Google AdWords測定認定資格 |
主催 | |
試験日 | 24時間365日(1日1回) |
問題形式 | 選択問題 |
試験時間 | 75分 |
受検料 | 無料 |
難易度 | 初心者~ |
Webマーケティングのおすすめ資格・検定まとめ
Webマーケティングの資格にはさまざまな種類があります。
そのため資格を取得して実務に生かしたい方は、適切な資格試験を選ぶことが重要です。
たとえばWeb業界未経験の方には、Webマーケティングの基礎知識を習得できる「ネットマーケティング検定」や「マーケティング・ビジネス実務検定」をおすすめします。
また現場ですぐに使えるスキルを習得したい方に向いているのは、「IMA検定」や「ウェブ解析士」の資格です。
資格取得を通じてWebマーケティングの知識・ノウハウを身につけ、Webマーケターとしてのレベルアップを目指していきましょう。