Googleは「Google Career Certificates」という学習プログラムを提供しています。
このプログラム、データアナリティクスやPythonによる自動化、UXデザインなどの市場ニーズが高い分野からセレクトされた以下6つの講座で構成されています。
おすすめ|Google公式講座
「Google Career Certificates」はそのリリース当初から非常に話題を集め、多くの人がチャレンジし、キャリアアップを果たしてきました。
しかし、開講当初は日本語版が用意されていなかったため、受講をためらったり途中で脱落してしまったりする人が少なくありませんでした。
そんな中、2022年8月29日、ついに講座の日本語化が始まりました。
その第1弾として選ばれたのが、日本国内で人気ナンバーワンの「Google データアナリティクス プロフェッショナル認定」です。
この記事では、データ分析に関する知識習得・スキルアップをしたいと考えている方を対象に、Courseraの「Google データアナリティクスプロフェッショナル認定コース」の受講内容や費用など、気になる話題について解説していきます。
なお、この記事ではCourseraの概要については触れません。「Courseraって何?」という方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
Courseraとは?特徴や料金、登録方法までわかりやすく解説|受講者数世界No.1のMOOCsでリスキリングしよう
Google Career Certificatesとは?
Google Career Certificates は、IT 分野で需要の高い職種に必要なスキルを身につける、米国で提供開始された認定プログラムです。
組織の中で即戦力となるための実践的な知識・スキルと問題解決能力を身につけることを目的として開講されました。
米国では、このGoogle Career Certificatesプログラムへの参加者のうち75%が、6か月以内に昇給や新たな仕事の機会などキャリアにプラスの影響を与えたそう。
現在、以下の6つのコースが用意されており、2022年8月末時点では「データ分析」に関する知識・スキルが習得できる「Google データアナリティクス プロフェッショナル認定」が日本語化されています。
以下でもご紹介しますが、Google Career Certificatesはすべてオンラインで受講・認定がなされます。
自分の都合に合わせて受講を進められるようになっているのです。
CourseraのGoogleプロフェッショナル認定とは?
世界の一流企業や一流大学が提供する講座を、オンラインで受講できるCoursera。
数多くの講座を無料で受講できることからも人気が高まっています。
Courseraには無料のコースが数多くあり、クオリティの高い講座を無料で受講できます。
しかし、有料コースの受講を完了することで入手できる「プロフェッショナル認定」にはメリットがたくさんあり、スキルアップ以上の価値を求めている方々にとって、大きな味方になってくれます。
そんなプロフェッショナル認定コースの中には、Googleが提供してくれているコースが複数あります。
そのクオリティもさることながら、講座を通じて得られる修了証明書は対外的な印象UPにも効果的なので、これからキャリアチェンジをしようと考えている人にもオススメです。
今回は、Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースにフォーカスしますが、その他にも以下のような「プロフェッショナル認定コース」が用意されています。
興味のある分野、今後飛び込んでみたい分野を選ぶことで、きっと将来のためになります。
おすすめ|Google公式講座
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定で学べること

Google データアナリティクス プロフェッショナル認定は、オンライン上で講義を受けて課題に取り組みながら、データ分析について体系的な知識習得とアウトプットのトレーニングができる講座です。
データアナリスト業務に必要な主要スキルを修得するために、以下を中心に学習します。
- データクリーニング
- 分析
- 可視化
- 表計算
- SQL
- Rプログラミング
- Tableau
なお、受講に際しては学位や予備知識は必要ありません。ゼロからスタートできるのも魅力のひとつです。
さて、Google データアナリティクス プロフェッショナル認定には、次の8つのコースで構成されています。
- 基礎知識:データはあらゆるところにある
- データに基づいた意思決定を行うための問いかけ
- 探索用データを準備する
- 「ダーティー」なデータを「クリーン」にする
- データを分析し、答えを導き出す
- データ可視化(ビジュアライゼーション)による、データの共有
- データ分析とR 言語
- 学びの総仕上げとしての最終課題:ケーススタディ
各講座の内容は体系的につながっているため、前から順番に受講することを強くおすすめします。
ここからは、各コースの内容を簡単にご紹介していきましょう。
基礎知識:データはあらゆるところにある
各コースでは、データアナリストの初歩的な業務を行うために必要なスキルを身につけていきます。
どの組織でも、プロセス改善、ユーザー理解、新商品・サービスの開発、意思決定などのためにデータアナリストが必要です。
ひとつめのコースでは、Googleが開発した実践的なカリキュラムを通じて、データ分析の基礎的な概念を理解していきます。
データ分析の重要トピックに触れながら、このコースで学んでいくことを理解していくためのステップです。
講師として登場するのは、いずれも現役の Google データ アナリスト。
優秀な彼らがどのような考え方で、どのような手法で分析を進めているのかといった概要を押さえられます。
データに基づいた意思決定を行うための問いかけ
このコースでは、最初のコースで紹介したトピックの理解をさらに深めていきます。
データドリブンな意思決定をおこなうためには問いを立てる必要があります。どう問いを立てたら効果的なのか、実践を通じて学んでいきます。
また、一般的なアナリストがタスクを実行するために何を考えて、どうツール選定をしているのか、実践的な方法を指導してくれます。
加えて、ビジネスにおける目標を達成するために、データ分析にかかわるメンバーとのコミュニケーションの取り方や、ステークホルダーの期待レベルをコントロールする戦略も学びます。
探索用データを準備する
最初の2つのコースで学んだトピックの理解を深めながら、スプレッドシートやSQLなどを使って、目的に応じてデータを抽出・活用する方法を学びます。
データ管理の方法など、より実践的で具体的なデータ分析スキルを身につけられます。
データの信頼性を確保するためには、さまざまな種類のバイアスを特定し、それらバイアスと向き合う必要があります。そのための考え方を身に付けられるのもこのコースの魅力。
単なるツールへの習熟に留まらない、本質的なベストプラクティスを修得できるのです。
「ダーティー」なデータを「クリーン」にする
ここまでに学んだ内容の理解を深めながら、表計算ソフトやSQLを使ったデータのチェックやクリーニング、データクリーニング結果の検証やレポートの作成方法などを学びます。
具体的には、表計算ソフトによるデータクリーニングの方法、データベースで使用する基本的なSQLクエリの書き方、データのクリーニングや変換に必要なSQL関数を学びます。
データを分析し、答えを導き出す
ここからは、いよいよ分析方法を学んでいきます。
これまでに学んだことを応用し、収集したデータの意味の理解につなげていくのです。
表計算ソフトやSQLを使ってデータをクリーニング・整形する方法を学び、データをさまざまな方法で見て考えることができるようになります。
また、ビジネス目標を達成するためにデータを使って複雑な計算を行う方法や、分析を進める中で数式、関数、SQLクエリを使用する方法についても学びます。
データ可視化(ビジュアライゼーション)による、データの共有
このコースでは、データから得られた知見を可視化し、プレゼンテーションする方法を学びます。
データは自分だけが見て理解できても活用に落とし込めません。
誰もがデータを見て理解できる姿を実現するために、データ可視化技術を活用し、ダッシュボード作成など実務に役立つ方法を身に付けます。
また、可視化のスキルはプレゼンテーションにおいても有効です。より簡単に視覚的に分かりやすいビジュアライゼーションを作成するために便利な「Tableau」についてもここで学んでいきます。
データビジュアライゼーション、ビジュアルアナリティクスの基礎を、分析ダッシュボードを構築しながら修得していきます。
データ分析とR 言語
ここでは、プログラミング言語Rと、Rを扱うための環境であるRStudioの使用方法について学びます。また、Rパッケージなど、Rに特化したソフトウェア・アプリケーションやツールについても学びます。
Rはデータ解析や統計解析に強いプログラミング言語です。Rを扱いながら、ここまでに学んできたデータのクリーニング、整理、分析、可視化、レポート作成といった一連のデータ分析のフローを体験していきます。
RStudioを使用してRを分析に適用する方法と、Rでのプログラミングに関わる基本的な概念を理解することが目標です。
学びの総仕上げとしての最終課題:ケーススタディ
ケーススタディは、データ分析に関連する職種に就く候補者の準備のために実施されます。
就職活動・転職活動において、採用候補者の分析能力を評価するために使用されることが多いです。
このコースにおけるケーススタディではシナリオを選択し、シナリオから得たデータをもとに、問いを立てる→データを準備・処理する→分析・可視化する→共有できるような形に落とし込む→具体的なアクションにつなげる、といった具体的なアウトプットを作り上げていきます。
講義では、面接でよく聞かれる質問と回答や、就職活動に役立つスキルを身につけるためのオンライン・ポートフォリオ作成のためのお役立ち情報も紹介されます。
日本国内と米国では就職・転職活動の進め方が異なるかもしれませんが、根底に流れる思想・考え方を実践を通じて学ぶ絶好の機会となります。
受講期限や期間の目安は?
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースには、受講期限がありません。
ですから、自分のペースで学習していくことが可能です。それでも、料金が月単位で発生してしまうので、ある程度の期限を区切って受講することが必要になってきます。
1日に1時間ずつ学習していくと、それぞれのコースを3-4週間で修了できるように設定されています。
Googleによると平均受講時間は180時間~です。
つまり、週10時間受講すると仮定すると約半年、平日1時間ずつ週5時間受講すると約1年で修了することが可能です。
あくまでも目安なので、無理せず自分のペースで学習を進めることを推奨します。
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定の受講費用は?
Googleのプロフェッショナル認定コースで認定を受けるためには、お金を支払う必要があります。
今回ご紹介しているGoogle データアナリティクス プロフェッショナル認定も有料です。
受講費用は、各コースとも月額$39。
日本円に換算すると、月額約5,000円(税込)の費用負担で受講~修了証の取得までできる、と考えて良いでしょう。
受講を半年で完了すると仮定すると、総額約30,000円程度を見込んでおけば問題ないです。

ちなみに、Courseraの有料コースの料金はコースごとに異なっていて、概ね月額6,663円から10,742円の料金設定となっているケースが多いです。
サブスクリプションプランである「Coursera Plus」ならば、有料コースも含めたすべてのコースが受け放題となり、月払いならば7,719円、年払いならば52,207円で受講することが可能です。(※2022年8月時点のレート)
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースは日本語で受講できる!
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースは、他のコースと異なり日本語での受講が可能です。
従来は英語のみでの講座提供だったため、英語力に不安がある人は受講をためらってしまうこともありました。
残念ながら、他のコースはまだ日本語化されていませんが、Google のプロフェッショナル認定コースの講師は、Google社を代表するような優秀な社員です。
英語を母国語としない人でも理解しやすいように、平易な英語でかみ砕いて分かりやすく説明してくれることに加え、講義台本が画面に表示されているので、ネットの翻訳ツールなどを活用しながら学習をすすめることもできました。
スプリプトとはコピー&ペーストが可能なので、実際、筆者が他講座を進める際にはDeepLをフル活用しました。
データアナリティクスの講座が日本語化されたことによって、こういった翻訳の手間がかからなくなったのは本当に素敵なことです。
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースを受講するメリット
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースを受講する大きなメリットは、オンラインで学習が完結できることです。
しかし、それ以外にもたくさんのメリットがありますので、ご紹介していきます。
データ分析の考え方・スキルを体系的に学べてアウトプットの訓練にもなる
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースでは、データ分析に関する基礎知識やプロセス、具体的な手法を体系的に学ぶことができます。
受講生がデータアナリストとしてのスタートをきちんと切れるよう、Googleが練りに練ったカリキュラムで学習できます。
つまり、効率よくスキルアップできるしくみになっているのです。
順を追って学びを深めていくことで、データアナリストに必要な知識を無理なく習得していくことが可能です。
さらに、与えられた課題に対して各種ツールを使いながら手を動かす時間が多くあります。ただ見るだけの講義ではないため、アウトプットの訓練にもなります。
修了証明書で転職が有利になる
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースを修了するごとに、以下のような修了証明書を入手できます。

すべてのコースを修了すると、Googleの求人では大卒相当のスキル保有とみなされます。
これは、Googleに就職や転職をしたい人にとっては、大きなメリットとなります。
もちろん、Google以外への就職活動や転職活動においても有利にはたらきます。米国での認定卒業生は、DeloitteやMacy's、Walmartなどの大手企業への就職や転職も有利に働いている実績も。
この証明書、同じ業界で働く人やビジネスパートナー・新規顧客の発掘場としても利用されている「LinkedIn(リンクトイン)」に登録することも可能です。
グローバルに求職をする際の履歴書としても使うことができるので、世界中の企業からのスカウトやヘッドハンティングにつながることになります。
大学の単位として認められる場合もある
Courseraで取得した修了証明書が大学の単位や学位として認定されたり、海外の大学を実際に卒業した資格と同等として扱われたりする場合もあります。
Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コースを修了することで、学士号レベルに相当する単位の推薦を獲得できます。
これは、職場での学習を大学の単位に変換するための業界標準であるACE®️ 推奨事項を利用したものになります。
しかし、推奨事項を受け入れるかどうかの決定は各大学に委ねられているので、保証されるものではないことに注意してください。
(※募集終了)先着6,000名限定で無料受講のチャンス!
日本リスキリングコンソーシアムとGoogleが提携しており、先着6,000名を対象に、本プログラムに無料登録できるキャンペーンを実施していました。

即日定員に到達するという人気ぶりで、いまは無料受講の募集は停止しています。
再開時のために、手続きの流れを記載しておきます。簡単3ステップで完了です。
- STEP1:日本リスキーコンソーシアムへの会員登録
- STEP2:日本リスキーコンソーシアムのマイページからGoogleキャリア証明書プログラムを選択し、詳細ページで無料アカウントを申請する。
- STEP3:詳細ページの指示に従い、無料アカウントを設定すると、無料で授業を受けることができるようになります。
有償とはいえ、Googleのトレーニングを月額$39で受講できるのは正直破格です。
再開を待つくらいであれば、すぐに始めてスキルアップのスタートを切る方が長い目で見てお得です。
Courseraのサイトから受講申し込みはできますし、7日間のトライアル期間が設定されているので、まずはどんなものか触れてみることをオススメします。
まとめ
データ分析の考え方やスキルは、ビジネスを進めるにあたって不可欠です。
業務でも役立つ手法・知識を実践的な取り組みを通じて学べる「Google データアナリティクス プロフェッショナル認定コース」は、本当にコストパフォーマンスバランスに優れた講座です。
今後ますます高い需要が発生すると予想されるデータアナリスト。憧れの職種で活躍するためのスキルアップに役に立ちます。
世界的なトップ企業であるGoogle社が提供する世界レベルのカリキュラムは、データ分析を職業にしたい方にぴったりです。
就職・転職に使える修了証明書も発行されるので、ぜひチャレンジしてみてください。
>> CourseraのGoogle データアナリティクス プロフェッショナル認定コースの詳細はこちらから