ペルソナの基礎知識|作り方を学んでUXデザインやマーケティングに活用しよう

ペルソナ手法とは?ペルソナの作り方や活用ポイントをわかりやすく解説

UXデザインのプロセスは、ユーザーの理解、そして共感から始まります。

ユーザーの理解・共感において用いられるのがペルソナ手法です。

ペルソナ手法は、BtoBとBtoCで着目すべきポイントが異なります。

この記事では、BtoCを前提に、ペルソナとはどのような意味を持つのか、実際にどのように作成するのかについて解説します。 

ペルソナとは仮想ユーザー像のこと

ペルソナとは、商品やサービスを利用するユーザーを代表するような仮想のユーザー像のことです。

ある1人の人物のニーズや価値観、行動パターンをまるで実在する人物かのようにリアルに描き出します。

作成したペルソナはカスタマージャーニーマップ作成時にも用いられます。

ペルソナ手法の考え方

ペルソナ手法は、まず1人に着目することで深くユーザーを理解しようとする考え方に基づいています。

例えば、あなたが「女性」にプレゼントを贈るとしましょう。

  • 30代女性にプレゼントを贈る
  • デザイナー職の30代女性にプレゼントを贈る
  • 5年の付き合いがあるデザイナー職の32歳女性にプレゼントを贈る

どの場合が1番相手が喜ぶプレゼントを考えられそうでしょうか?

おそらく、3を選ぶ方が多いでしょう。

それはなぜでしょうか?

相手に関する情報が相対的に多く、具体的にどのようなモノ・コトに喜びを感じるのか、共感しやすくなるからです。

1や2の場合、相手のニーズや価値観、行動パターンをイメージするだけの材料が揃っておらず、属性情報をベースにプレゼントを選ぶことになるでしょう。

簡単な例ではあるものの、ニーズや価値観、行動パターンを深く理解・共感するために、具体的な人物像を描き出していくことをペルソナ手法と呼びます。

ペルソナを作るメリットとは?

メリット1:誰でもユーザーに共感しやすくなる

ペルソナは名前や職業、家族構成などのデモグラフィックな情報や顔写真も含めて、リアルに描かれるため、人々が共感がしやすく、よりユーザー視点の議論を行うことができます。

メリット2:チーム内で共通認識を持つことができる

商品やサービスについて議論する際、度々各々が「自分」目線で考えてしまい、ターゲットユーザーから離れてしまうということが発生します。そのとき、ペルソナがあることで、より確実に全員の視点をターゲットユーザー視点に合わせることができます。

メリット3:議論の拠り所や意思決定の材料となる

議論を進めていく中で、特に商品やサービスのアイデアがターゲットユーザーやそのニーズから離れそうになる場合があります。そのとき、ペルソナに立ち返ることで軌道修正を行うことができます。

ペルソナの作り方|4ステップで作成完了

STEP1:ユーザーリサーチの実施

ユーザーのニーズや価値観、行動パターンや、商品・サービスやそのカテゴリーへの関心や関わり方を調査します。
一般的に、インタビューや行動観察などの定性調査を実施し、定量調査と組み合わせることもあります。

STEP2:ユーザーニーズの整理

リサーチ結果を深掘りし、リサーチの被験者毎の特徴的なニーズを抽出します。

深掘りの仕方

まず、ユーザーリサーチから得たユーザーの発言データを切片化(単語や文章の単位に分解すること)しておきます。

その後、発言の裏にあるニーズを深掘り、共通・類似するデータはグルーピングしながら、抽象化していきます。

STEP3:ユーザー特性に基づくセグメンテーション

ニーズに基づいて被験者のセグメンテーションを行います。

共通するニーズに基づいてユーザーのグループを括った上でどのようなファクターがニーズの違いを生むのかという視点でセグメントの軸を出していきます。そして、最適なセグメンテーションが見つかるまで試行錯誤を繰り返します。
この際、リサーチに参加したチームメンバー全員で話し合いながら決定すると良いです。

セグメンテーションの軸の決め方

セグメンテーションの軸には、年齢・性別などの人口統計的変数(デモグラフィック)、出身地・地域特性などの地理的変数(ジオグラフィック)、価値観・ライフスタイルなどの心理的変数(サイコグラフィック)、商品・サービスの利用シーン・利用頻度・ロイヤリティなどの行動変数があり、最適なものを選ぶ必要があります。
決めるときのポイントとしては、軸上に乗ってしまうユーザーが出ないような軸を設定すること、なるべく商品・サービス特有の軸にすること、ニーズも去ることながら最終的なアウトプット(商品・サービスやその機能、施策など)がセグメント毎に変わることがあります。

STEP4:ペルソナの作成

商品・サービスのターゲットとなるセグメントを代表する典型的なユーザー像としてペルソナを設定します。

「こんな人いるいる!」とペルソナづくりに参加しているメンバーが共感できるような、リアルな人物像にすることが重要です。

ペルソナシートに含める内容はケースバイケースですが、以下では一般的によく書かれる情報を紹介します。

名前、性別、年齢、職業、収入、家族構成、居住地などの属性情報と顔写真

ユーザーリサーチの結果を基に、最も代表的と思われる属性を選びます。顔写真も人の印象を決定付ける部分なので注意して選びます。

行動パターン・習慣

商品やサービスによってペルソナの日々の行動や習慣がどのように変化するか想像できるようにします。

困り事・ニーズ

商品やサービスがどのような困り事を解決し、どのようなニーズを満たすのか想像できるようにします。

ゴール

商品やサービスがどのようなゴールを達成するのに役立つかを想像できるようにします。

コンテクスト

「行動パターン・習慣」「困り事・ニーズ」「ゴール」がどのような経緯で生まれたのかを補足するよう、ユーザーのストーリーを書きだします。

コンテクストも含めて行動やニーズを理解できると、より深い価値観が自ずと想像でき、人々がより共感しやすくなります。

商品やサービスへの関心、日頃の関わり方

何について、何に対してかによって人の興味関心度合いや考え方は変わるものなので、商品やサービスについて有意義な議論ができるよう、関連が深いペルソナの行動や心理については詳しく書いておきます。

逆に商品やサービス周り以外のことを書きすぎてしまうと、ペルソナがリアルにはなるものの、議論に役立たない、場合によっては混乱させることになりかねないので注意します。

ペルソナ作成における注意点

ペルソナは「架空」のユーザーではない

架空とは「事実に基づかず想像によって作りあげる」ことですが、 ペルソナは実際のユーザーのデータに基づいて開発するものです。事実に基づいたフィクションとも言えるでしょう。

「フランケンシュタイン」にならないように注意する

代表的なユーザー像というと統計上の平均的なデータを取り入れるというイメージを持たれるかもしれません。

しかし、実際には全てが平均的という人はなかなか存在しないので、平均的なデータをフランケンシュタインのように組み合わせると非現実的なペルソナになってしまいがちです。

あくまで調査の中で最もセグメントを表す人を見つけて、その実在の人をベースに作成するのが良いです。

データに基づかないペルソナも存在する

前述の項目と矛盾するように感じるかもしれませんが、チーム内で共通認識を持つという目的にのみ絞り、 ユーザーのデータなしにチームの議論だけで「簡易ペルソナ」を作ることがあります。

ただし、簡易ペルソナから作り出した「○○したい」という要求は実際にはチームの要求なので、ユーザーの要求と思わない、もしくはその後にユーザーリサーチを行ってペルソナをブラッシュアップすることができると良いでしょう。

まとめ

ペルソナを作る意味や、作り方について解説しました。

ペルソナづくりのポイントは、情報の具体性と共感です。

ペルソナは架空の人物像ですが、ユーザーリサーチから得られた事実に基づいて作成する必要があります。「○○さん(ペルソナに付けた名前)だったらこんな行動を取るのではないか」と議論ができる程度に具体的な人物像に落とし込むことを意識しましょう。

また、作り上げたペルソナが共感できる人物像となっているかどうかも重要なポイントです。いくらペルソナが取りそうな具体的な行動を描けるからといって、「(こんな人いないだろう…)」と共感できないものでは腹落ちした議論になりません。

ペルソナは事業・サービスの展開によって変化しうるので、一度作り上げたあとも定期的な見直しをすることをおすすめします。

まだペルソナを作ったことがないという人は、ぜひチャレンジしてみてください!

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