開業や起業の費用相場・平均はいくらくらい?資金調達方法のおすすめもあわせて解説【個人事業主必見】

開業や起業の費用相場・平均はいくらくらい?資金調達方法のおすすめもあわせて解説【個人事業主必見】

開業時に最も気になることのひとつが開業資金の問題です。

 

「開業費用はどれくらい必要?」

「個人事業主の開業にかかる費用の平均を知りたい」

「起業の資金調達方法は何がある?」

 

起業・開業しようと決めたものの、一体いくらぐらいお金がかかるのか分からず、上記のような不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

開業して事業をスムーズにスタートさせるためには、自分のビジネスにあった資金調達の方法を知っておくことが大切です。

 

そこで、この記事では「個人事業主が開業する際に必要な費用の目安や平均額、資金調達方法」などについて解説します。

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個人事業主の開業費用はいくらかかる?

「個人事業主の開業費用の平均額」や「みんながどれくらい費用をかけているか」、「一般的に開業費用として計上されることが多いもの」などについて解説します。

以下の内容は、日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」を参考資料としています

2022年の開業費用平均値は1,077万円、中央値は550万円

日本政策金融公庫の「2022年度新規開業実態調査」によれば、2022年の開業費用の平均額は1,077万円となっています。

開業費用の平均が最も高かった1994年は平均1,775万円となっており、年々開業費用を抑えて事業をスタートする方が増える傾向にあります。

 

▼年別の開業費用平均額(単位:万円)

1994年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年
1,7751,2871,2051,2231,1431,0621,0559899411,077

1,000万円…ハードルが高い…

え…なんでそんなにも費用が掛かるの…?

と感じられる方も少なくないでしょう。ここで注意したいのは、1,077万円という数字はあくまでも「平均値」である点です。

 

平均値は極端な値に引きずられて、実態よりも大きく見えたり小さく見えたりするものです。

平均値と似た考え方に「中央値」があります。中央値とは、データを大きい順または小さい順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる値のことです。

 

たとえば、以下のような金額で開業した人が合計9人いたとします。これは極端な例ですが、平均値と中央値に500万円もの差が出ます。

 

より実態を把握するには、中央値もあわせて確認することをオススメします。

なお、開業費の中央値も平均値と同様に年々下がり続けています。2022年の開業費の中央値は550万円でした。

出典:日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」

500万円未満で開業する人も約4割いる

2022年の開業費用の平均額は1,077万円ですが、それほど費用をかけずに開業している方もたくさんいます。

開業費用の分布を見ると、250万円未満21,7%250万円~500万円未満21.4%となっており、500万円未満の開業資金の方も全体の43.1%います。

 

▼開業費用の分布

250万円未満250万円~ 500万円未満500万円~ 1,000万円未満1,000万円~ 2,000万円未満2,000万円以上
21.7%21.4%28.5%18.0%10.5%

 

以下の図からは、500万円未満で開業する人の割合が年々増加傾向にあることが見て取れます。

出典:日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」

開業費用の目安は業種・業態によって大きく異なる

実際のところ、開業に必要な資金は業種や業態によって大きく異なります

 

例えば、飲食店や美容室などで開業する場合には、店舗が必要になり開業費用の金額は大きくなる傾向にあります。

店舗を借りる敷金礼金・保証金や内外装の工事費、さまざま設備や什器などが必要で、おのずと費用がかかります。

 

飲食店であっても、店舗での飲食中心の場合と、テイクアウトやデリバリー中心の場合では開業費用に差が出ます。

近年では店舗ビジネスの場合でも、開業費用を抑えられる業態でのスタートが増加する傾向にあります。

 

一方、ライターやデザイナーなど、業務用のデスクやパソコンなどがあれば仕事ができる業種の場合、開業費用は低く抑えられます

事務所をかりる費用とパソコン・プリンター、専用ソフトや事務用品をそろえる程度で、費用をかけずに事業をスタートできます。

自宅を事務所にしたり、以前から使用しているパソコンを流用すれば、ほとんど費用をかけずに開業することも可能です。

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開業費用として必要なものの目安

開業費用として一般的に必要になることが多いものの目安は、次のようになります。実際にピックアップしてみると、思った以上に必要なものが多くなります。

  • 店舗契約手数料(家賃の2~3ヵ月分程度)
  • 店舗の敷金礼金や保証金(家賃の2~12ヵ月分程度)
  • 店舗の前家賃(家賃の2~3ヵ月分程度)
  • 店舗の内外装費用
  • 店舗設備や什器、空調設備など事務用デスクや応接セットなどオフィス用品
  • パソコンやプリンターなどのOA機器
  • 文房具や事務用品など
  • チラシやホームページなどの制作費用
  • オープン告知などの広告宣伝費
  • 初期仕入れ費用
  • 開業届けや許認可など事業スタートに必要な費用
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開業資金は、開業費用(イニシャルコスト)と運転資金(ランニングコスト)に分けて考える

ビジネスをスタートする際には、店舗などを整える開業費用(イニシャルコスト)と別に、運転資金(ランニングコスト)が必要になります。

開業費用と運転資金を合わせてはじめて、起業に必要な開業資金が把握できることになります。

 

先ほどから引用している日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」によれば、2022年の開業費用の平均は1,077万円となっていますが、資金調達額は1,274万円となっています。

 

つまり、店舗など開業費用が1,077万円で、運転資金が197万円、合わせて開業資金1,274万円ということになります。

 

開業費用運転資金開業資金
1,077万円197万円1,274万円

運転資金が事業成功のカギになる

事業を継続していくためには、運転資金が必要になります。

運転資金を正確に把握して、しっかりと準備しておくことが事業成功のカギとなるでしょう。

運転資金は少なくとも3~6ヵ月分準備する

開業してすぐは売上も安定せず、業種によっては数ヵ月先まで売上の入金がないということも十分にありえます。

しかし、売上がなくても、事務所の賃貸費用などの運転資金は必ず発生してしまいます。

 

売上の入金がないまま費用だけがかかっていき、運転資金を十分に準備していないとあっという間に現金で底をつき、事業継続ができなくなります。

 

一般的に運転資金は最低でも3ヵ月分程度、飲食店など売上がなくても仕入れや人件費にお金がかかるような業種では、6ヵ月分程度を確保しておくようにしましょう。

開業後にかかる運転資金については忘れがちな費用もあり、少なめに見積もってしまいがちなので、しっかりと把握しておくようにしましょう。

開業費用と運転資金を計算する方法

ビジネス成功のカギは資金計画にあります。

開業費用と運転資金を把握して、開業後の売上計画などをしっかりと立てる必要があります。これらを把握するのに便利なのが事業計画書の作成です。

ここでは、日本政策金融公庫「R3年度版創業の手引」を参考に解説していきます

事業計画書を作成すると成功確率が高まる

事業をスタートする際には、事業計画書などを作成することをおすすめします。

「ビジネスプランを立てると事業の成功確率が高まる」ということは、日本政策金融公庫の開業後追跡調査で明らかになっています。

出典1:日本政策金融公庫「R3年度版創業の手引」P.9

出典2:第7回日本公庫シンポジウム(2015年11月25日開催)日本政策金融「創業企業はどのような課題に直面するのか」スライド25

 

一度作るだけではなく、計画を見直しながら何度も何度も作っていくことによって、ビジネスプランは確実にブラッシュアップされていきます。

事業計画書というと難しそうに感じますが、日本政策金融公庫の融資を受ける際に必要な事業計画書は、シンプルでわかりやすくなっていますので参考にしてみましょう。

 

■参考:日本政策金融公庫「各種書式ダウンロード」

 

外部から融資や資金調達する際には事業計画書が必要

また、外部から融資や資金調達を受ける際には、事業計画書が必要になります。

事業計画書をもとに融資をするかどうか決められますので、シンプルながらも練りに練られた計画と根拠となる書類が必要になります。

個人事業主の開業資金の調達方法

開業資金の調達方法としては、自己資金や親・友人などからの借り入れ、融資や補助金などさまざまな方法があります。

 

しかし、日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」によると、自己資金・親や友人からの借り入れ・金融機関などからの融資で、開業資金の約98%を占めるというのが実情です。

出典:日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」

 

補助金やクラウドファンディング、ベンチャーキャピタルなどからの資金調達も方法としてはあげられますが、実際の比率から考えると2%程度となりますので、参考程度に把握しておけばよいでしょう。

自己資金

まずは開業費用をあまりかけずに、スモールビジネスとしてスタートする。こういった傾向は年々強まってきています。実際、自己資金だけで開業する方も増加傾向にあります。

しかし、飲食店など店舗ビジネスをスタートする場合には、開業資金として1,000~2,000万円かかることも珍しくありません。このような場合には、自己資金だけでまかなうのは現実的に難しくなります。このような場合でも、融資を受ける際には自己資金が必要になります。

例えば、日本政策金融公庫で創業融資を受ける際には、融資額の20~30%程度の自己資金が必要になります。

親や親族・友人などからの借り入れ

現在では比率としては少なくなっていますが、親・友人からの借り入れで資金調達することもあります。ほとんどは自己資金でまかなうが、あと少し50~100万円程度必要など少額の場合であれば、面倒な手続きなども不要でメリットがあります。

このような場合でも、利子や返済期間など返済条件をしっかりと定め書面にするようにしましょう。

親しい間柄だからこそ、しっかりとしておかないと信用を失い、人間関係を壊してしまいますので、十分に注意しましょう。

日本政策金融公庫などの創業融資

個人事業主が融資などの調達先として最初に検討したいのが、日本政策金融公庫です。

実際に個人事業主の開業資金調達先としてもっとも多いのが、日本政策金融公庫となります。

ビジネス経験や売上実績、信用もない個人事業主に融資をしてくれるのは、創業を応援する立場にある公的な金融機関などが中心となります。

自治体の制度融資

制度融資とは小規模事業者の創業向けに、自治体と民間金融機関および信用保証協会の三者が連携して提供する融資制度です。

都道府県などの地方自治体ごとで制度の内容は異なりますが、日本政策金融公庫とならんで有効な資金調達先となります。

日本政策金融公庫に比べて審査期間などが長くなるデメリットはありますが、条件を満たせば金利を補助してもらえるなど、有利な条件で融資を受けられることがあります。

銀行など民間金融機関からのプロパー融資

銀行や信用金庫に直接融資を申し込む方法です。個人事業主の開業時には十分な信用がなく、審査は厳しくなってしまいます。

一般の銀行で融資を受けるのは、基本的に難しいと考えた方が良いでしょう。

ただし、信用金庫の中には、地域の活性化のために創業融資に力を入れているところもあります。そういった信用金庫であれば、有効な資金調達先となることもあります。

そういった信用金庫の情報は、日本政策金融公庫などで入手できることがありますので、興味があれば確認してみましょう。

ビジネスローン

一般の創業融資にくらべて金利は高くなりますが、融資審査はゆるめで、実際に融資額が振り込まれるまでのスピードも早くなります。

民間金融機関やカード会社、消費者金融などで積極的に取り扱われている資金調達方法になります。

その他(補助金、クラウドファンディング、ベンチャーキャピタルなど)

その他の資金調達先として補助金や助成金、クラウドファンディング、ベンチャーキャピタルなどでの資金調達方法もあります。ただし比率としてはごくわずかなので、参考程度に考えておきましょう。

個人事業主の開業費用と資金調達のまとめ

個人事業主が開業する際の、資金調達平均は1,274万円となっています。

開業費用は1,077万円で、運転資金197万円です。

 

開業資金の調達方法としては、自己資金や親・友人などからの借り入れ、金融機関等からの融資で、全体の約98%を占めます。

 

飲食店や美容室などのような店舗が必要なビジネスは、開業費用が高額になる傾向にあり、開業資金平均を引き上げています。

しかし、全体としては年々、開業資金を抑えたスモールビジネスでのスタートが増えてきています。

 

自分のビジネスにとって本当に必要な開業費用と運転資金をしっかりと把握し、事業の成功確率を上げられるようにしましょう。

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dice

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